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2022年12月15日

社会情報課程の分野紹介シリーズ:(11)社会情報学

社会情報課程の特色の一つとして、複数の学問分野を横断しながら、それらと関連づけて情報について学ぶことができることがあります。今回は、その中で「社会情報学」の視点からの学びを紹介します。

 「インターネット環境には全体を管理する絶対的な存在がない」と言われています。中央集権的な企業組織とは違い、インターネット環境は「自発的・民主的」な方法で世界中をネットワーク化していきました。ネットワークが必要だと思う組織が繋がっていったのです。その発展においては、オープンソース・ソフトウェアという「ソースコードが丸ごと公開されたソフトウェア」の存在が、大きな役割を持ちました。ただし2000年以降、このインターネット上で巨大IT企業が急激に強くなり、その時期以降、行政、教育、経済などさまざまな社会システムにもこの環境が使われるなど、これまでのインターネット文化とは異なる方面での進化が随所で見られています。

 私の担当する授業においては、オープンソース・ソフトウェアを主軸としたインターネットの発展、その後の巨大IT企業の動向、そしてデジタルデータが飛躍的に増大しデータによって世の中が動く「データ駆動型社会」の基本を時間軸で整理することで、情報社会の真の理解を試みます。仕組みを知れば、ネットトラブルにも冷静に対応できるようになります。

 さらに、学生のみなさんの力も借りながら、情報科目の教材開発も行っています。これまでに、楽しくプログラミングを学ぶものや、AIを学ぶ教材を開発して発表しました。今後は社会情報課程の学生のみなさんと一緒に楽しく学べる教材を開発し、普及していきたいと思っています。

(社会情報学/教育工学 担当:吉田智子)

<追記>
(1)
https://kyotoliving.co.jp/topics/6850.html 
研究活動が「リビング京都 (2020年11月28日号)」に載りました!京都地区で40万部発行されて、各家のポストに投函されました。webでも読めます。3人目の「手芸や工作を利用して『情報の科学』を学ぶ授業実践 ―小学校での利用に先駆けた文系女子大学での実施報告―」というタイトルの論文紹介記事です。



(2)
吉田智子教授が「2022PCカンファレンス優秀論文賞」を受賞しました(2022年)

  


Posted by ndsi  at 09:00Comments(0)授業報告課程紹介